建御雷神
【神格の説明】
タケミカヅチは高天原最強の武神。
柔道や剣道などの武道館ではこのタケミカヅチが祀られることが多く鹿島神宮と香取神宮の神様が祀られる。
鹿島神宮のご祭神はタケミカヅチ。
香取神宮のご祭神はタケミカヅチの剣である経津主神(ふつぬしのかみ)である。
この二柱を同時に祀る武道館はなかなか分かっている。
さて、このタケミカヅチ。
国譲りの際、使者として派遣された神様。武神と呼ばれるタケミカヅチ。
武力を行使したかと思えばそうではなかった。
武力を使わず交渉したのである。
さぁ、ここで日本独自の哲学、武士道がこの物語の中で描かれている。
武を志すとはどんな事なのか?
神武天皇は武について以下のように述べている。
神武とは【もっとも優れた知であり、計り知れない勇を備え、人民の生命を尊重する仁を兼備した者】という。
この事から【むやみやたらに人を殺すことが武ではない】という意味である。
つまり、人を殺すために武を身につけるのはなく、人を殺さないために武を身につけると言うもの。
若い頃の武は如何に勝負に勝つかに拘る。
また、そうでなければならない。
しかし、木刀が真剣に変わると話は変わる。
如何に剣を抜かないかが、勝負の分かれ目である。
武士は剣を抜いたら負けだと言われる。
つまり、殺傷能力を高める為に腕を磨くのではなく、剣を抜かせない気迫を付けるために修業を積み、敵を外に置かず内に置いたのである。
もし、武によって勝敗を決めるならば、勝負に勝ったものが正しくなる。
つまり、力が正義であり、正義こそが力となる。
しかし、大切な事は義ではなく、礼である。
如何に礼を尽くすか?
その礼が通用するのも、日頃の鍛錬による積み重ねで人の度量が図られる。
国譲りでも同じことが起きた。
剣を抜くことなく国譲りの交渉にあたるがタケミナカタが抵抗する。
そこで力くらべを行う。
タケミカヅチはこの時、剣を抜いた。
さあ、これをどう考えるのか?ここで分かるのは剣を抜かなければならないほどタケミナカタの力は均衡していた事を意味する。
つまり、剣を抜いたという事はタケミナカタの力を認めたことになる。
最後はタケミカヅチに軍配があがるが、この時お互いがお互いの力を認め、互いに礼を尽くした。
この時の礼は『感服しました』つまり、力を認めたという事。
これでお互いの遺恨は残らない。
これが横綱相撲である。
従って、武道の中心にあるのは義と礼である。
力が必要だが横綱になるにはそれ以上に礼を尽くすことが必要。
これが礼に始まり礼に終わるである。
いくら義によって正しさを証明したとしても、互いが礼に終わらなければ、武道とは言えない。
もう1つ大切なことがある。
礼の上には仁がある。
なぜ武道は仁ではなく礼なのか?
そこにも武道家としての美学がある。
武士は君主に仕え、その君主の仁に礼を尽くすもの。
また、ここにも一歩下がって礼を尽くす武士の美学がある。
タケミカヅチを通して仁・礼・義を学ぶことが出来る。
【和魂】交渉成立
力に頼らず交渉する
あなたがこれまで一番取り組んで来た事を思い出してください。
その為に数え切れない努力をして来ましたね。
その努力は、腕力や権力を使うことなく事を収める、最強の交渉力として発揮できるでしょう。
【荒魂】正義
和合・人を活かす時です
自分を過信し、力で相手を押さえ込もうとしていませんか?
正義を振りかざす事は、同時に相手を否定する事にも繋がります。
周りが見えなくなっているかもしれません。
相手を打ち負かすよりも、和合することが大切です。
【素質】
武神、軍神、剣神、雷神
【御利益】
武道守護、殖産興業、国家鎮護、芸能上達、豊漁、航海安全、安産、病気平癒、厄除け、縁結び、延命長寿、交通安全
【別称】
武甕槌命(たけみかづちのみこと)
鹿島神(かしまのかみ)
鹿島様(かしまさま)
建御雷之男神(たけみかづちのおのかみ)
布都御魂神(ふつのみたまのかみ)
建布都神(たけふつ)
豊布都神(とよふつ)
【系譜】
火の神カグツチの血から生まれた神。藤原氏の祖神としても知られています。
【祀られている神社】
・鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)
・春日大社(奈良県奈良市)
・石上神宮(奈良県天理市)
・真上神社(秋田県男鹿市)
・古四王神社(秋田県秋田市)
・鹽竈神社(宮城県塩竈市)
・大原野神社(京都市西京区)
・吉田神社(京都市左京区)
・鹿嶋神社遥拝殿(栃木県佐野市)
・鹿島神社(福島県福島市)
・鹿島神社(宮城県栗原市)
・鹿島緒名太神社(宮城県亘理郡亘理町)
・鹿島御児神社(宮城県石巻市)
・鹿島天足別神社(宮城県黒川郡富谷町)
・鹿島天足和氣神社(宮城県亘理郡亘理町)
・春日神社(福井県あわら市)
・賀茂春日神社(山梨県笛吹市)
・加太春日神社(和歌山県和歌山市)
・美歎神社(鳥取県鳥取市)
・劔神社(山口県防府市)}
・ほか、全国の鹿島神社、春日神社
開運暦
分類表
人間関係3分類 | 人生分類 | 行動パターン | 心理ベクトル |
天 | 建禄(会社員) | 状況対応型 | 過去回想型 |
思考パターン | スタンス | 役目分担 | |
左脳派 | 自分軸 | 指揮官 |
【基本素質】
誇りと強い意志を持って、ミスや妥協を許さず目的を実行していく
<和魂>
礼儀礼節を重んじる
人が気づかないところに気づく
責任感が強く、面倒見がいい
統率力があり、完璧を目指す
弱音を吐かない粘り腰がある
<荒魂>
頑固一徹完璧主義
常識や秩序にこだわる
言わなくても分かると思っている
警戒心が強い
大きく漠然とした話が多い
【素質の解説】
失敗や甘えることが嫌いで、弱音を吐くことなく努力を続ける忍耐強さがあります。
情に流されることなく冷静に判断し、意志を貫きます。
また、合理的な考え方をし、あるべき姿を追究する為、妥協せず融通が利かない面もあります。
本来、礼儀正しく上下関係を大切にし、人当たりが良い穏やかなさっぱりした人物です。
ただ、自分の感情を出さず、意思を押し通す強さは、他人の意見を聞き入れないと周囲から堅苦しく感じられることがあります。
完璧を目指す為、自他共に厳しくなり、細かいことまで指摘しますが、それは責任感と面倒見の良さの表れです。
外見には気を使っているため派手に見られますが、内面はあまり派手さを求めず、質素でラフなスタイルを好みます。
本質は、権威を重んじる完璧主義で、持って生まれた統率力と指導力で成功を手にしていくことが可能です。